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【米飯旅行社】日本の免税店企業JTCと提携し、台湾人の購買欲を満たす

▲インフルエンサー・工頭 堅としても知られる、米飯旅行社の呉建誼旅行長
米飯旅行社(ライスツアー)は、台湾及び世界の良質な旅を提供している企業と協力し特徴のあるツアーを提供してきた。近頃では旅のテーマや、深さ、珍しさのあるツアー以外に、多くの人々に受け入れられるものを企画するなど、挑戦を続けている。
その挑戦のひとつとして、米飯旅行社はネットセールス企業の潮網科技(Wavenet Technology)とともに東京・新橋にオフィスを構え、ランドオペレーターとして中国語ガイド、オペレーター、ツアーバスなどの手配業務を行っている。
そして、今はコロナウイルスの影響で旅行市場は苦境にあるが、状況が回復したその先を見据えて、日本旅行市場の業者とパートナーシップ提携も進めている。その一環として免税店を経営するJTCと手を組むことが決まった。台湾人旅行客の日本商品購入への期待に応える狙いだ。
福岡県に本社を置くJTCは全国に23店舗の免税店を展開。店舗にはさまざまな商品が用意され、その場ですべての買い物欲が満たされるので、時間に制限のあるツアー客にとって非常に便利だ。また韓国のKOSDAQ(コスダック)に上場しており、財務の動きが透明化されている。企業としての健全さと利便さを、米飯旅行社の呉建誼(別名:工頭 堅※)旅行長は高く評価している。
※呉建誼氏はインフルエンサー・工頭 堅として人気で、肩書を社長(董事長)ではなく旅行長としている。米飯旅行社が造成したツアーではファンを自ら引率することもある
さらにJTCとの提携メリットは広範囲にわたるネットワークにもあるという。店舗が、ツアーの定番であるゴールデンルート(東京-富士山-名古屋-大阪など)にあり、クルーズが寄港する九州(福岡、長崎、熊本、鹿児島)でも一度に多くのツアー客を受け入れることができる。ほかにも台湾人観光客に人気の北海道や沖縄にも店舗を構える。
実際にJTCが運営する免税店を訪れた呉旅行長は、明るく広々とした空間と、店員の朗らかで丁寧なサービスに感銘を受けたという。品ぞろえを見てみると、自社開発商品以外に、人気の高い化粧品や電化製品も取りそろえ台湾人観光客のニーズに応えている。
呉旅行長は「旅行市場でのツアー商品の構成要素を強化し、旅行客を満足させたい」と強調。そのために、日本のランドオペレーターやJTCと結んだパートナーシップにおける利点を旅行業界全般と共有し、将来的には業界内でのツアー商品企画の支援や、教育・研修を行っていきたいという。
米飯旅行社の造成するツアーのなかでも特徴的なのが「酒鬼巴士(酔っぱらいバスツアー)」だ。台湾では宜蘭、南投、屏東、金門、馬祖の醸造所を巡り、地方再生の一助を担っている(お酒の飲めない人には「茶仙巴士(お茶バス)」「好咖巴士(コーヒーバス)」を用意)。このバスツアーの日本、フランス、スコットランド、アメリカ、カナダ、ベルギー版も企画している。特に日本はお酒の種類が多いので、バラエティ豊かな内容になるだろう。九州では焼酎(鹿児島、宮崎、長崎、熊本)、東北では日本酒(山形、新潟)。ほかにもワインやウイスキー(岐阜、長野、山梨、北海道)もあり、旅行者の関心も高い。
文:唐偉展、翻訳·編集:インバウンド大学@台湾編集部
【TTN旅報1136/1137期, 2020/4/20 発行, P16】