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ファーイースタン航空が突如運航停止。500人が海外で立ち往生

新潟へのチャーター便も打撃を受け、来春までに約20組500人に影響が出る旅行社も

▲チケット払い戻しの手続きをアナウンスする、ファーイースタン航空のホームページ

3年前のトランスアジア航空の財務問題に続き、ファーイースタン航空(遠東航空)が12月12日、航空券販売と13日からの運航を停止すると突如発表した。海外にいた500人以上の旅行者に影響が出たほか、同社に地上業務を委託していた航空会社数社、さらに1,000人以上の従業員の今後が注目されている。


ファーイースタン航空は12月11日夜、期日通りに銀行融資の返済ができず、張綱維董事長とも連絡が取れなくなったため、12月13日からの運航停止を発表した。民用航空局は、飛行の安全性の確保、航空券を購入済みの人への適切な対応と従業員の権利保障、海外にいる旅行客の台湾への輸送を優先することのほか、払い戻しや振り替え業務を全力で行うよう同社に要求した。


12月12日時点で、国際線と台湾海峡両岸路線で海外および台湾に残されている旅行者は約500人と見られる。そのほとんどが団体客であるため、適切な対応を旅行社に指導するよう、交通部観光局に協力を要請済みである。


また、12月13日以降影響が出るグループは、出境が197組7,763人、入境が11組276人、合計208組5,039人とのことだ。国内線部分は、ユニー航空(立栄航空)やマンダリン航空に、増便や大型機への変更などによって旅行者の輸送に協力することを依頼した。


地上業務部分は、提携したばかりのピーチ航空以外に、JCインターナショナル航空、ジェットスター・パシフィック航空などが、業務に影響が出ないよう急ぎ対応している。

ファーイースタン航空の黄育祺副総経理はこれについて、同社は現在代理業務を正常に遂行すべく、全力を尽くして従業員に出動してもらっていると話した。しかし、どの程度持ちこたえられるか、民用航空局が別の企業への業務移転を調整するかが注目される。


「専門口座に1億5,000万。発券済み航空券の対応には十分」と民用航空局


ファーイースタン航空は2008年に財務問題が起き、再建中の2009年に消費者保障のための基金専用口座を開設した。民用航空局の方志文副局長は、口座には現在1億5,000万元(約5億4,400万円)あり、発券済みの航空券の払い戻しに充てるには十分だと言う。


方副局長によると、民用航空法第48条の規定では、民間航空運輸業は事業休止や営業終了の前に営業終了計画を提出し、民用航空局を通じて交通部へ認可を求め、認可日から起算して60日後に事業休止や営業終了ができることになっている。


今回ファーイースタン航空が12月13日から運航を停止したことは、消費者の利益を著しく侵害する規定違反で、民用航空局は民用航空法第112条によって、同社に対し最高で300万元(約1,100万円)の過料を科すとともに、交通部へ事業許可の取り消しを申請する。


また、検察に送致して会社責任者の調査を行い、民用航空法第110条の3の規定により、最高で3年以下の有期刑と2億新台湾ドルの罰金を併科する。


営業縮小を図る?しかし国内線を残すのは困難


黄副総経理は、同社は現在資金調達が難しいために運航を停止しているが、国内線1日数本は全力で維持したいと強調する。「店じまい」でなく一時休止を何度も申請したことは、言い換えれば、同社は苦しい状況でも収益の上がる国内線を維持したいと考えていることを示す。


しかし飛行の安全性を理由に、民用航空局から12月13日以降の運航を拒否され、生き残り策は失敗した。


ファーイースタン航空は現在、工場を含めて1,000人以上の従業員がいる。輸送業務以外に機体整備工場、地上業務代理もある。工場は他社の業務も請け負っており、損益を自己責任として独立運営することもほぼできる。また、いずれも利益を上げており、今後それぞれ別会社を設立して売却することも可能だ。


12月13日時点で、ファーイースタン航空の地上業務代理に投資する意思のある海外資本があるとの情報があり、地上業務代理の分離売却は、営業を縮小して国内線を残すよりも可能性がありそうだ。


張董事長が姿を表し「資金繰りのめどが立った、すべては誤解だ」と主張したが、民用航空局は消費者の利益を侵害したことは事実だとしており、誤解だという説明は通りそうもない。どのような結果になっても、旅行事業者と消費者からの信用は失われており、ファーイースタン航空は試練を迎えることになる。( 文=魏苑玲 )


旅行業界団体の意見 

「航空券約款履行制度」確立を


旅行商業同業公会全国連合会はファーイースタン航空の突然の運航停止を受けて、交通部と交通部民用航空局に連絡を取り、消費者と旅行事業者の権利を重視して保障し管轄機関が早急に事後処理体制を整えるよう強く求めた。また、交通管轄機関に、帰国便と関連費用の手はずを整え、海外に残されている個人・団体の旅行者を無事に帰還させるよう意見を述べた。


旅行商業同業公会全国連合会の蕭博仁理事長によると、トランスアジア航空が突如運航を停止したときに始まり、航空会社従業員のストライキのあったとき、予告なくフライトがキャンセルされたときなどに、同連合会は交通部に何度も要求を出し、民用航空局は航空会社に「航空券約款履行制度」を設けることを義務付け、民用航空法によって航空会社の約款履行制度成立を義務化し、消費者や旅行会社の権利を保障すべきだと訴えてきた。


同連合会は、ファーイースタン航空は交通部民用航空局の法的規定により保証金を民用航空局に預けているはずであり、差し当たりこの保証金の行方、正確な金額、今後の使い道などを公表すべきだとしている。同連合会は同時に、この保証金は消費者(払い戻し、振り替え)と旅行事業者(海外に残っている人の帰還の費用、手付金全額、払い戻し)の約款履行保証金とみなすべきで、優先的に消費者と旅行事業者に支給することを求めている。( 文=陳建明 )


旅行会社への影響 

団体客の多い新潟 旅行社の自助努力


ファーイースタン航空の突然の運航停止で旅行社は衝撃を受けた。特に新潟路線は団体客が多く、現在は同社のみが就航しているため、すべての団体旅行者が影響を受ける。

名生旅行社の李安国副総経理によると、新潟路線は来年3月まで予約が埋まり、ちょうど旧正月の大型連休、桜の時期で人気が高い。約20組500人に影響が出ており、損失は言うまでもない。


現在はまずキャンセルと返金をしているところで、もし別の航空会社が新潟路線を引き継いでくれれば代替案として検討するし、元の時間帯を維持してもらえればなお良いと話す。タイガーエア台湾の新潟線就航で新潟行きのニーズを緩和できそうだが、会社への影響は今後を見なければわからない。


業界内では、運航停止の前日(12月11日)もファーイースタン航空は旅行社に航空券の手付金を求めていたとの話があり、旅行社もそう証言している。遠捷旅行社の蔡承傑総経理は、航空会社は確かにオンシーズンに手付金を取っており、同社では小切手で支払っているため取り返す機会があるかもしれないが、やはりファーイースタン航空上層部に解決してもらいたいと話す。


易遊網旅行社は、発表された声明によると、ファーイースタン航空の運航停止を受けて緊急対策チームを設置した。消費者の権利保護を第一に考え、この影響で予定通り出発できなくなった消費者を援助したいとしている。全力で援助するほか、声明で述べていないことは観光局の「国外旅遊定型化契約」によって処理するという。


出発済みの旅行者については、運航停止で帰国の遅れや現地に残される状況が出ており、代替フライトや帰国方法を探す援助をする。


国内外のまだ出発していない個人旅行者については、ファーイースタン航空の公式発表に基づいて払い戻しを受け付け、手数料を一切徴収しない。他社に乗り換えたい場合は、代替フライト探しに協力する。


ファーイースタン航空の海外団体旅行に申し込んでまだ出発していない旅行者について、別の団体旅行へ変更する場合500新台湾ドル値引きし、取り消したい場合は一切手数料を徴収せず、必要な費用は国外旅遊定型化契約に則って対応する。


その他、上記に述べられていないことについては、主催旅行社の公式発表に基づくとのことだ。( 文=李沄臻 )


翻訳·編集:JTアライアンス・インバウンド大学@台湾編集部 【TTN旅報1121期, 2019/12/16 発行, P17】


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