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【第3回】各デジタル広告の特徴を摑もう / 講師 佐藤峻

こんにちは!applemint というデジタルマーケティングの会社の代表を務める佐藤です! 第2回のコラムではどうやってお金をかけずに台湾のユーザーをサイトに集めるかというお話をしました。


第3回は、お金をかけて台湾のユーザーをウェブサイトに集めたい場合どんな選択肢があるのか書きたいと思います。 具体的には台湾でデジタル広告を行なう場合の媒体別の特徴やメリット・デメリット、そしてデジタル広告を運用する上で気をつけるべき点についてお話をしたいと思います!


台湾で主に使用するデジタル広告媒体の紹介


まずは台湾でデジタル広告をすることになった場合の主なデジタル広告の媒体をご紹介します。


・Facebook / Instagram ・Google Ads ・LINE 広告 ・Yahoo 広告 ・その他のネイティブ広告 ・記事広告

次に、これらの媒体の特徴及びメリット・デメリットを一つ一つお話をしたいと思います。 ただし、先に結論を言うと、2020年1月時点で、必ずやっておきたいデジタル広告は Facebook広告及び Google 広告かと思います。 Facebook/Instagram 広告の特徴 ~潜在顧客へのリーチ~


Facebook/Instagram 広告は潜在顧客へ広告を露出することに長けています。 例えばこのコラムをご覧の読者の方が、その後 Facebook を見たとします。 元々何も購入する予定はなかったのですが、 たまたま Facebook 内でものすごく可愛いバッグの広告を見たため購入に至った、なんてことが Facebook や Instagram ではあり得ます。


基本的に Facebook 広告は Newsfeed と呼ばれる投稿欄に広告が流れ、Instagram広告も同様に投稿欄に広告が流れます。 Instagramの場合、最近は story と呼ばれる24時間以内に消える投稿欄に広告がよく見られます。 ちなみにInstagramは Facebook の会社の傘下ですので、Instagramの広告配信は Facebook の管理画面で調整します。



メリット: 衝動買いをよくするユーザーや、まだ台湾でブランドの認知度が低い企業が認知度を上げるために有効的と言えます。

台湾では2019年の Facebook の月間アクティブユーザーが約 1900万人おり、これは2330万人の人口のうち、81% を占めます。 そのため、 Facebook 広告を行うと広い層にリーチできるのが特徴です。 前述のとおり、Instagramは Facebook の会社の傘下ですので、若者に人気の Instagram にも広告を出稿できます。


また、芸能人やブロガー、KOL/インフルエンサーの方を起用しFacebook に投稿してもらうことで、認知度の向上や購入率アップにつなげられます。


Facebook 月間アクティブユーザー数の参考:Digital 2019 Taiwan (January 2019) v01

デメリット: 競合の増加により広告の単価が年々上がっています。 また、Facebook はある一定の期間広告配信を行ってデータを集めないと最適化が難しく、台湾進出直後から Facebook でいきなり売れ始めることは稀です。 ここでいうデータとは主に購入者のデータを指します。 Facebook は購入者のデータを基に、その購入者と類似したユーザーを探して、広告配信の最適化を図ろうとします。 つまり購入ユーザー数が増えないと最適化及び効率化が進まないということです。


では、購入ユーザー数はどれくらい必要なのかというと、それはケースバイケースです。 残念ながら、台湾に進出してスモールスタートでまずは様子を見たいというお客様はよくスタートダッシュでつまずき、そのままデジタル広告を止めるというケースが見られます。 これは Facebook が少ない予算だと購入者のデータが蓄積せず、最適化が進まずいつまで経っても費用対効果が悪いために起こります。


私はスモールスタートを否定するつもりはありませんが、台湾でデジタル広告をするならそれなりの金額を投入するか、全くしないかのどちらかがいいのではないかと思っています。


Google 広告の特徴 ~顕在顧客へのリーチ~


Google 広告 と言えば Google検索広告をまず思い浮かべるでしょうが、主に3つのメニューがあります。

  1. 検索広告

  2. バナー広告

  3. YouTube 広告

検索広告とは、Google の検索エンジンに特定のキーワードを打ち込んだ際、検索結果の一番上に出てくる広告を指します。


バナー広告はニュースサイトや色んなウェブサイトを訪問した時によく現れるバナーの広告です。


最後の YouTube 広告は YouTube 視聴時に現れる広告です。


これらの他に shopping 広告といって Google 検索時にカタログのように表示される広告や Google map と連携した広告など、様々なメニューがあるのが Google 広告の特徴です


メリット: ケースバイケースですが例えば検索広告は一般的に Facebook 広告より費用対効果が良くなる場合が多いと言われています。 例えば私が東京のホテルを予約したいと考えた場合、おそらく「東京ホテルオススメ」と、Google 検索をします。 この時、『東京ホテル最安値保証』という広告が検索結果に表れたらどうでしょうか? クリックして、予約まで進む可能性は結構あります。


なぜなら私が東京のホテルを探していて、そのニーズに合った広告が出るためです。 つまり、Google の検索広告はすでに顕在化しているニーズに対して的確に広告を露出できるため、 Facebook よりも効率がいい場合が多いと言われます。

また、検索広告は通常クリック率が非常に高いです。


しかしながら認知度が低い商品や会社の検索広告は、クリックされるものの購入に至らないケースが多く見られるので台湾進出直後は注意が必要です。


デメリット: Google のバナー広告はクリック率が非常に低く、通常効果はあまり期待できません。 皆さんもほとんどバナー広告をクリックしたことがないのではないでしょうか?

また、YouTube 広告は、広告の露出は多いものの、購入や予約につながる効果は台湾ではあまり確認できていません。 皆さんも YouTube の広告を見た後にその広告をクリックしてそのまま購入に至ったというケースはほとんどないのではないでしょうか?

YouTube 広告は主に認知度を上げる目的で行う広告とされており、trivago 社がテレビCM にお金をかけて認知度を上げたように、 YouTube 広告もお金をかなりかけて大量に広告を流せば認知度を上げることができるかもしれません。 ただし、YouTube 広告はダイレクトな購入を期待するとあまりいい結果が得られない印象を持ちます。


LINE 広告の特徴~未知数のポテンシャル~


LINE 広告は LINE のメニュー内に表示されている広告です。 台湾でインターネットを使用している人の 84 % は LINE のアクティブユーザーで、この数字は YouTube、Facebook に次ぐ3位です。

台湾では2017年ぐらいに本格的に LINE 広告が始まりました。元々 Timeline の一部にしか表示がされていませんでしたがその後この2~3年でメニューを拡大させました。


また、LINE は LINE pay という電子マネーのサービスがあり、LINE を開いた後に一番右下に表示される「Wallet(ウォレット)」で電子マネーを管理します。 この 「Wallet」の管理画面内にも広告を表示させる枠があります。 2020年1月現在 LINE pay とスターバックスのコラボレーションがあるように、今後は様々な小売店と LINE pay がコラボし、特典がもらえるようなキャンペーンが出ると思われます。


メリット: LINE 広告は個人的に一番伸び代があると思っています。

LINE は元々純粋にコミュニケーションツールという位置付けでしたが、最近では電車やバスの中で LINE の新聞 (LINE TODAY) を見ている人を多数見かけます。


また、前述のようにLINE Pay 内の広告にスターバックスの広告が表示されたのですが、内容はスターバックスで LINE Pay を使うとLINEポイントが貯まるというものでした。 非常にサービスとの親和性が高い広告だと思いました。


費用対効果や効率も商品や会社によってはいいという話をチラッと聞いています。


デメリット: LINE に限らずどのデジタル広告もそうなのですが、LINE は特にやってみないと効果がわからない印象が強いです。 LINE 広告の効果が割といいというお客さんと、あまり良くないというお客さんがいてその差は非常に両極端です。 そのため LINE 広告はギャンブル的な要素が強く、広告予算に余裕のない方は無理して行う必要はないと思います。


また、私が知る限り、以前台湾で LINE 広告を扱う広告代理店になるためには、年間決まった広告予算を消化するノルマがありました。 そのため一部の広告代理店はノルマを達成するため LINE 広告を広告主に使ってもらうようゴリ押しをしていたと聞きます。 これが現在もそうなのかはわかりません。


従ってもしも広告代理店が LINE 広告の効率をきちんと説明せずに LINE 広告をゴリ押ししていたら、広告代理店が LINE から課せられたノルマを達成しようとしている可能性が高いので注意が必要です。


その他 ~Yahoo広告、記事広告、DSPなどの特徴~


その他、 Yahoo 広告、記事広告、DSPアドネットワークの広告が主に台湾で実施可能なデジタル広告です。

Yahoo 広告の主力サービスは 「Yahoo奇摩」(台湾版Yahoo!)内に表示される広告と Bing 広告です。 残念ながら 「Yahoo奇摩」は新聞メディアとしての勢いが落ちているようで、代わりにLINE 広告の新聞が台頭してきています。

Bing 広告 はマイクロソフトの検索エンジン Bing の検索広告です。 つまりGoogle 検索広告の Bing 版です。 Bingに関してはそもそも使用するユーザーが年々減っているため、効果は限定的です。


記事広告 は新聞メディアや雑誌メディアにお金を支払って自社の記事を書いてもらう広告です。 広告費に余裕があれば認知度を上げるためにしてみてもいいと思いますが、残念ながら私の経験上直接コンバージョンに結びついた例は非常に少ないです。


少し難しいデジタル広告に DSP というアドネットワークの広告があります。 AI を使った正確なターゲティングが可能、ビッグデータ、など今時の言葉が並ぶ広告メニューなのですが、その実態は結局 Google のバナー広告 と似たようなものです。 もしもバナー広告に興味があればしてみてもいいと思いますが、そうでなければする必要はないと思います。


ターゲット別デジタル広告のご提案


ここまで様々なデジタル広告をご紹介しましたが、結局どれを行ったらいいのでしょうか? 最後に、私の経験から企業の予算規模や台湾進出具合に合わせて簡単なご提案をしたいと思います。 ご参考までにどうぞ。


BtoC企業: ・台湾進出を検討していて月間予算が小規模 (5-10万元) な企業:Facebook 広告、Google 広告 ・台湾に進出していて月間予算が中規模 (10-15万元) な企業:Facebook 広告、Google 広告 ・台湾に進出していて月間予算が割とある (30万元〜)企業:Facebook 広告、Google 広告、KOL/インフルエンサー ・台湾に進出していて月間予算がかなりある (100万元〜)企業:Facebook 広告、Google 広告、複数 KOL/インフルエンサー、LINE 広告、その他 Yahoo 広告や記事広告等


予算が小規模な企業は、5-10万元とは別に、認知度を上げるためどこかで KOL/インフルエンサーを起用する費用が必要と思います。 予算が割とある企業は、Google 広告および Facebook 広告を続け、一定の認知度を維持するために頻繁にKOL/インフルエンサーを起用するといいと思います。 その上でまだ売上が足りない場合は LINE 広告に手を出すといいと思います。


BtoB の企業は基本的に Google 検索広告だけで足りるかと思います。

以上台湾のデジタル広告媒体の特徴とメリット・デメリットでした。 台湾でデジタル広告を検討されている方の参考になれば幸いです!

佐藤 峻 Leo Sato

Applemint CEO

国際基督教大学 (ICU) 卒業。その後台湾へわたり、国立政治大学で学ぶ。在学中に国立シンガポール大学 MBA へ交換留学。MBA 取得後は某外資系広告代理店にて Microsoft のデジタル・マーケティング担当。某B to B プロジェクトはクライアントの KPI を大きく超えるリードを獲得。その後台湾にて通販サイトの デジタル・マーケティング担当。2017 年台湾で applemint 社設立。GAIQ (Google Analytics 個人認定資格) 保持。

applemint:https://www.applemint.tech/


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